Bear Notes Skill - Clawdbot向けノート管理機能
Clawdbot向けBear Notes Skillを利用して、grizzly CLIによるBearアプリのノート作成・検索・管理を実現する方法を解説します。
Bear Notes Skill - Clawdbot向けノート管理機能
ClawdbotのBear Notes Skillは、macOS向けノートアプリケーション「Bear」をコマンドラインから操作するための機能を提供する。grizzly CLIを使用してノートの作成、検索、タグ管理を自動化し、AI Agentからのノート操作を可能にする。
概要
Bear Notes Skillは、Tyler Winceが開発したgrizzly(https://github.com/tylerwince/grizzly)をベースとしたClawdbotスキルである。BearアプリのURL Scheme(x-callback-url)を利用し、コマンドラインからノートの作成、タグ付け、検索、更新を実行できる。
Bearアプリは2016年にリリースされたMarkdown対応のノートアプリで、macOS/iOS向けに提供されている。Bear Notes Skillは、このアプリをClawdbotのワークフローに統合するための橋渡しとなる。
技術的仕様
システム要件
- OS: macOS(BearアプリはmacOS専用)
- 依存バイナリ: grizzly CLI
- Bearアプリ: インストール済みかつ実行中であること
- 認証トークン: 一部の操作(add-text、tags、open-note —selected)で必要
インストール方法
grizzly CLIはGo言語で実装されており、以下のコマンドでインストール可能:
go install github.com/tylerwince/grizzly/cmd/grizzly@latest
インストール後、Bearアプリから認証トークンを取得する:
- Bearアプリを起動
- メニューから「Help → API Token」を選択
- トークンをコピーし、以下のコマンドで保存:
mkdir -p ~/.config/grizzly
echo "YOUR_TOKEN" > ~/.config/grizzly/token
設定ファイル
grizzlyは以下の優先順位で設定を読み込む:
- コマンドラインフラグ
- 環境変数(
GRIZZLY_TOKEN_FILE、GRIZZLY_CALLBACK_URL、GRIZZLY_TIMEOUT) - カレントディレクトリの
.grizzly.toml ~/.config/grizzly/config.toml
設定ファイルの例:
token_file = "~/.config/grizzly/token"
callback_url = "http://127.0.0.1:42123/success"
timeout = "5s"
主要機能
ノート作成
標準入力からノート内容を受け取り、タイトルとタグを指定して新規ノートを作成:
echo "会議メモ: プロジェクトX進捗" | grizzly create --title "2026-02-15 会議" --tag work
grizzly create --title "アイデアメモ" --tag inbox < /dev/null
ノート読み込み
ノートIDを指定してノート内容を取得(JSON形式での出力に対応):
grizzly open-note --id "NOTE_ID" --enable-callback --json
--enable-callbackフラグを使用することで、Bearアプリからのレスポンスを待機し、ノート内容をJSON形式で取得できる。
テキスト追加
既存ノートに追記または編集:
echo "追加メモ: 次回タスク確認" | grizzly add-text --id "NOTE_ID" --mode append --token-file ~/.config/grizzly/token
--modeオプションにはappend(末尾追記)、prepend(先頭追記)、replace(置換)を指定可能。
タグ管理
Bearアプリ内の全タグをリストアップ:
grizzly tags --enable-callback --json --token-file ~/.config/grizzly/token
特定のタグでフィルタリングされたノートを開く:
grizzly open-tag --name "work" --enable-callback --json
ドライラン・デバッグ
--dry-runフラグを使用することで、実際の操作を実行せずにURL Schemeを確認可能:
grizzly create --title "テスト" --tag test --dry-run --print-url
出力例:
bear://x-callback-url/create?title=テスト&tag=test
実装例
1. 日次レポート自動作成
毎日決まった時間に日報テンプレートを作成:
#!/bin/bash
DATE=$(date +"%Y-%m-%d")
TEMPLATE="# 日報 $DATE
## 完了タスク
-
## 進行中タスク
-
## 課題
- "
echo "$TEMPLATE" | grizzly create --title "日報 $DATE" --tag daily-report
2. 会議メモの自動タグ付け
会議の音声認識結果をBearに保存:
#!/bin/bash
MEETING_NOTES=$(cat meeting-transcript.txt)
TITLE="会議メモ: $(date +"%Y-%m-%d %H:%M")"
echo "$MEETING_NOTES" | grizzly create --title "$TITLE" --tag meeting --tag transcript
3. タスク管理ワークフロー
inbox→processing→doneの流れでノートを管理:
# 新規タスク作成(inbox)
echo "新しいタスク内容" | grizzly create --title "タスク: データベース最適化" --tag inbox
# 作業開始時にタグ変更(Bear UIで手動、またはadd-textで更新)
grizzly add-text --id "NOTE_ID" --mode prepend --token-file ~/.config/grizzly/token <<< "#processing"
# 完了時
grizzly add-text --id "NOTE_ID" --mode prepend --token-file ~/.config/grizzly/token <<< "#done"
4. ノート検索とバックアップ
特定タグのノートを一括取得してエクスポート:
#!/bin/bash
# タグ一覧取得
TAGS=$(grizzly tags --enable-callback --json --token-file ~/.config/grizzly/token | jq -r '.tags[]')
# 各タグのノート数を確認
for tag in $TAGS; do
grizzly open-tag --name "$tag" --enable-callback --json
done
5. Clawdbot Agentからの自動メモ作成
JavaScript/TypeScript環境でのClawdbot Skill統合:
const { exec } = require('child_process');
const util = require('util');
const execPromise = util.promisify(exec);
async function createBearNote(title, content, tags) {
const tagArgs = tags.map(t => `--tag ${t}`).join(' ');
const cmd = `echo "${content}" | grizzly create --title "${title}" ${tagArgs}`;
try {
const { stdout, stderr } = await execPromise(cmd);
console.log('ノート作成成功:', stdout);
} catch (error) {
console.error('エラー:', error);
}
}
// 使用例
createBearNote(
'AI生成レポート',
'本日のタスク分析結果...',
['ai-generated', 'report']
);
ユースケース
パーソナルナレッジマネジメント
- 日次の学習メモを自動作成(タグ:
learning,YYYY-MM) - リサーチ結果をタグ別に整理(タグ:
research,project-name) - 記事クリップの自動保存(Web ClipperとBearの連携)
プロジェクト管理
- タスク管理(inbox → processing → done のワークフロー)
- 会議メモの自動生成とタグ付け
- スプリントレビュー記録の集約
AI Agent統合
- Clawdbot Agentが収集した情報を自動メモ化
- 定期レポートのBear保存(日次・週次・月次)
- 音声コマンドによるノート作成(Siri連携)
制限事項・セキュリティ考慮事項
機能制限
- macOS専用: BearアプリがmacOS/iOS専用のため、Linux/WindowsではBear Notes Skillを使用不可
- Bearアプリ必須: grizzlyはBearアプリのURL Schemeを使用するため、Bearが実行中である必要がある
- トークン必要な操作: add-text、tags、open-note —selected等の一部操作にはBear API Tokenが必要
セキュリティ
- トークン管理: Bear API Tokenは
~/.config/grizzly/tokenに平文で保存されるため、ファイルパーミッションを適切に設定する必要がある(chmod 600 ~/.config/grizzly/token) - URL Scheme: Bearのx-callback-url機能を使用するため、悪意のあるスクリプトからの不正アクセスに注意が必要
- データ同期: BearのiCloud同期を有効にしている場合、作成されたノートは自動的にクラウド同期される
パフォーマンス
- コールバック待機:
--enable-callback使用時、Bearアプリからのレスポンスを待つためタイムアウト設定(デフォルト5秒)を考慮する必要がある - 大量ノート操作: 数百件以上のノートを一括操作する場合、Rate Limitに注意
参考リンク
- Bear公式サイト: https://bear.app
- grizzly CLI GitHub: https://github.com/tylerwince/grizzly
- Bear API仕様: https://bear.app/faq/X-callback-url%20Scheme%20documentation/
- Clawdbot公式ドキュメント: https://github.com/cncf/clawdbot
本記事の情報は2026年2月15日時点のものです。BearアプリおよびgrizzlyのAPIは変更される可能性があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
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