Amazon、社内でのClaude Code使用を制限し自社AIコーディングツール「Kiro」への移行を指示
Amazonが社内エンジニアリングチームに対し、Claude Codeの使用を制限し、自社開発のAIコーディングツール「Kiro」への移行を指示した。AWS BedrockでClaudeを外部販売しつつ社内使用を制限する矛盾した状況が注目を集めている。
Amazonが社内のエンジニアリングチームに対し、AnthropicのClaude Codeの使用を制限する方針を打ち出した。代わりに、自社開発のAIコーディングツール「Kiro」への移行を指示している。プロダクションコードの開発やライブプロジェクトでClaude Codeを使用する場合は、正式な承認プロセスを経る必要があるとされる。
Kiroへの集約を推進
Amazon広報は「Kiroの導入により、効率性と配信速度の劇的な改善を確認している。社員にはこの内部ツールの機能を最大限活用してもらいたい」とコメントしている。
Kiroは Amazon が独自に開発したAIコーディングアシスタントで、社内の開発ワークフローやインフラとの統合が進められている。Amazonとしては、外部ツールへの依存を減らし、自社エコシステム内でAI開発支援を完結させる狙いがある。
社内エンジニアからの反発
一方で、社内ではこの方針に対する反発も報じられている。複数のエンジニアが、KiroのコーディングアシスタントとしてのパフォーマンスがClaude Codeに劣るとの懸念を示しているという。
AIコーディングツールの性能差は、開発者の生産性に直接影響する。特にClaude Codeは、エージェント的なコーディング能力やコンテキスト理解の深さで高い評価を得ており、同等の体験を自社ツールで再現できるかが課題となる。
AWS BedrockでのClaude販売との矛盾
この動きで注目されるのは、AmazonとAnthropicの関係性における矛盾だ。AmazonはAWS Bedrockを通じて外部顧客にAnthropicのClaudeモデルを販売しており、Anthropicへの大規模投資も行っている。その一方で、自社のエンジニアにはClaudeベースのツール使用を制限するという構図が生まれている。
この状況は、大手テクノロジー企業がAIパートナーシップと自社AI開発の間でバランスを取る難しさを示している。
AI主権という戦略的判断
Amazonの今回の判断は、AI主権(AI Sovereignty)の観点から理解できる。自社の開発プロセスにおけるコアツールを外部AIプロバイダーに依存するリスクを回避し、自社開発AIへの集約を進める戦略的な動きと位置づけられる。
GoogleがDeepMindの技術を社内ツールに優先的に展開し、MicrosoftがGitHub Copilotを自社開発基盤として位置づけているように、大手テクノロジー企業が自社AIの社内利用を優先する傾向は強まっている。Amazonの今回の方針もその流れに沿ったものといえる。
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