10年のエンジニアが「90%をClaude Code + Codexで構築」したOSSライティングアプリ「Errata」を公開。フラグメントシステムによるLLMコンテキスト制御が特徴
経験10年のソフトウェアエンジニアが開発したLLM支援ライティングアプリ「Errata」がGitHubで公開された。開発の約90%にClaude CodeとCodexを使用。ブロックベースのコンテキストエディタとLibrarianエージェントを特徴とするOSSプロジェクト。
10年のエンジニアが「90%をClaude Code + Codexで構築」したOSSライティングアプリ「Errata」を公開。フラグメントシステムによるLLMコンテキスト制御が特徴
Reddit「r/SillyTavernAI」に投稿された、LLM支援ライティングアプリ「Errata」の公開発表が78件のコメントを集めている。開発者はエンタープライズからスタートアップまで10年のソフトウェアエンジニア経験を持ち、「約90%をClaude CodeとCodexの支援を受けて構築した」と明言している。
GitHubでオープンソースとして公開されており、ライティングワークフローにおけるAI活用の具体的な事例として注目を集めている。
Errataとは
Errataは、LLM(大規模言語モデル)を使った物語執筆を支援するデスクトップアプリケーションである。チャット形式のロールプレイではなく、プロンプトの構造を完全にコントロールしながら物語を書くことを目的としている。
開発者によれば、本アプリは1年前から私的に使用していた類似ツールの後継であり、友人グループでの実際の使用を経て開発された。
主な特徴
フラグメントシステム
散文、キャラクター、ガイドライン、知識などをすべて「フラグメント」として扱う独自システム。これらの組み合わせ可能なフラグメントが構造化されたLLMコンテキストとして組み立てられる。
ブロックベースのコンテキストエディタ
プロンプトに含まれる内容を視覚的に確認・並べ替えることができるエディタ。LLMに何を送るかを完全にコントロールできる。
Prose Chain(タイムラインサポート付き)
Gitのブランチに相当する「タイムライン」機能を持つ散文チェーン。生成のやり直し、改良、代替案の切り替え、削除が可能で、チャット形式ではなく協調的な執筆フローを実現する。
Librarian Agent
バックグラウンドで動作するエージェントが以下を自動処理する:
- ローリングサマリーの管理
- 矛盾の追跡
- タイムラインの維持
- ナレッジエントリの提案
インタラクティブなチャットインターフェースも備えている。
マルチプロバイダー対応
DeepSeek、OpenAI、Anthropic、OpenRouter、またはOpenAI互換エンドポイントに対応。ユーザーはBYOK(自分のAPIキーを持参)で使用する。
プラグインシステム
カスタムフラグメントタイプ、LLMツール、APIルート、パイプラインフックをサポート。外部プラグインはiframe内で動作し、すべてのコンポーネントにcomponent-idが付与されているため、クライアントサイドプラグインからもイベントにアクセス可能。
データベース不要のシングルバイナリ
ファイルシステムベースのストレージ。GitHubリリースからダウンロードして実行するだけで動作する。
開発手法: Claude Code + Codexによる構築
開発者は「約90%をClaude CodeとCodexの支援を受けて構築した」と述べているが、同時に「10年のソフトウェアエンジニアとして、AIが出力したものを盲目的に受け入れているわけではない。アーキテクチャ全体は自分で設計し、設計上の意思決定を行った」と説明している。
「AIにより、一人ではできなかった速度で開発を進めることができた」という評価は、AIコーディングツールが専門家の生産性向上ツールとして機能していることを示す実例として注目されている。
SillyTavernとの違い
開発者はSillyTavern(同コミュニティで広く使われているロールプレイアプリ)との差別化を明示している。「SillyTavernはインタラクティブなロールプレイに優れているが、ErrataはLLMの支援を受けながら物語を書きたい人向け。LLMを使ったクリエイティブライティングワークフローに対してより構造的なコントロールを求めるなら、試してみてほしい」と述べている。
参考リンク
- GitHub: tealios/errata
- Reddit投稿: r/SillyTavernAI - I made a writing app called Errata
本記事の情報は2026年2月18日時点のものです。最新情報はGitHubリポジトリをご確認ください。
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